2017年4月13日、南（内）モンゴル東部ホルチン・ジューン・ガリーン・ホイト・ホショー（科爾沁左翼後旗）、オーラ・バルガス（阿古拉鎮）、セーゲン・ガチャー（嘎査）のモンゴル人牧民13人が「政府プロジェクトに対する妨害行為」により警察に連行され、地元警察署に10日間拘束された。

国営地元テレビのニュース番組が「ホルチン・ジューン・ガリーン・ホイト・ホショー警察署と農牧地区法令執行局が、公の秩序を乱し、政府植林プロジェクトを妨害したため地元牧民13人を現場から強制連行した」と放送した。

「『地元当局』は、ホショーの環境植林開発を妨害する違法行為を撲滅する法律に従って牧民たちを起訴した」と政府が付け加えた。
　南モンゴル人権情報センター（SMHRIC）が入手した情報によれば、政府が支援する国傑植林社が牧地で開墾し始めたため、2017年4月5日、抗議行動がスタートした。

2017年4月10日、ブルドーザーとトラクターが牧地を掘り返すのを阻止しようと300人以上の牧民が集まった。数十台の警察車両で機動隊約200人が抗議現場に到着した。昨日までの2日間に、警察当局が署長の地元テレビのインタビューで述べたようないわゆる「説得と教育」を牧民たちに向けて行なったが、牧民たちが協力を拒否したため緊張が高まっていた。
　「警察の次の対策は、プロジェクト・エリアにおける宣伝と教育を強化することです」と、署長は今後発生するいかなる抗議行動をも鎮圧する決意を語った。

「プロジェクトを妨害する同様の活動が行われた場合、犯人を厳しく処分するためより厳しい措置を取ることになる。再発は決して許されない」と、署長はインタビュー終了前に付け加えた。
　当局の「説得と教育」、厳しい取締りという警告にもかかわらず、地元牧民は先祖伝来の牧地や伝統的な生活様式を守るために抵抗し続けることを決意した。

「政府は、3つの村の牧地を私たちの同意なしに収奪しているのです」と、ある牧民女性が抗議現場で語った。「女性は殴られ、自動車は壊され、大勢が逮捕されました」。
　「完全なカオス状態です！　私たちが生きる無秩序な時代は一体何なのですか！」と牧民女性は付け加えた。

 

（原文）http://www.smhric.org/news_612.htm